「バッシング」とは、お客様が帰られた後のテーブルを片付け、次の利用客を迎えられる状態にすることを指します。英語の”bussing”(主に米語)から来ており、「(食卓の)片付けをする」「給仕をする」という意味の動詞 “bus” の現在分詞形です。
バッシングの具体的な作業内容
- 食器を下げる
使用済みの食器、グラス、カトラリーなどを下げる。 - テーブルを拭く
テーブルに残った食べかすや飲み物のこぼれを拭き取る。 - 調味料などを補充する
塩、コショウ、醤油などの調味料を補充し、整える。 - 椅子を整える
椅子をテーブルの下にきちんと収める。 - 床を清掃する
テーブル周りの床に落ちた食べかすなどを掃除する。 - 次のセッティングを行う
お店によっては、次の利用客の為に、あらかじめナプキンやカトラリーをセットする場合も。
バッシングの目的
- 回転率を上げる
迅速にバッシングを行うことで、次のお客様をすぐに案内でき、お店の回転率向上に繋がります。 - 清潔な環境を維持する
テーブルを清潔に保ち、お客様に快適な食事空間を提供します。 - お店の印象を良くする
スムーズなバッシングは、お店のサービスレベルの高さを印象づけます。
バッシングの担当者
規模の大きなお店では、「バッサー」と呼ばれるバッシング専門のスタッフがいる場合もあります。しかし、多くの飲食店では、ホールスタッフが接客と並行してバッシングも行います。
バッシングの使用例
- 「3番テーブル、バッシングお願いします!」
ホールスタッフが他のスタッフに、3番テーブルの片付けを依頼する。 - 「バッシングが終わったら、新しいお客様を案内して」
店長やリーダーがスタッフに指示を出す。 - 「すみません、バッシングまだですか?」
お客様がスタッフに、テーブルの片付けを催促する(あまり好ましくない例)。 - 「このエリアのバッシング、誰か手伝って!」
混雑時に、バッシングが追いつかない場合に、他のスタッフに助けを求める。 - 「新人さんは、まずバッシングの流れを覚えてもらいます」
新人教育で、バッシングの手順を教える。 - 「バッシングのスピードを上げるために、動線を工夫しよう」
効率よく動けるように、改善を促す。
「バッシング」と「リセット」との違い
「リセット」も、テーブルを片付けて次の利用客を迎えられる状態にすることを指しますが、主に次のセッティングまで完了させるというニュアンスを含むことが多いです。
- バッシング
食器を下げ、テーブルを拭くなど、最低限の片付け。 - リセット
バッシングに加え、カトラリーやナプキン、メニューなどをセットし、すぐに次のお客さんを通せる状態にすること。 - 中間バッシング
飲食店で食事中に空いた皿やグラス、カトラリーなどを下げる業務のことです。プレバッシングとも呼ばれます。
ただ、この使い分けはお店によって異なる場合もあり、厳密な区別がないことも多いです。「バッシング」にセッティング作業が含まれることもあります。
「バッシング」とは、飲食業界において、お客様が帰られた後のテーブルを片付け、次の利用客を迎えられる状態にすることを指します。お店の回転率や清潔さ、印象を左右する重要な業務であり、迅速かつ丁寧な作業が求められます。 使用例からもわかるように、飲食店の日常業務において頻繁に使われる言葉です。 この解説が、飲食業界の「バッシング」についての理解を深める助けになれば幸いです。