グランメゾン

「グランメゾン(Grand Maison)」とは、格式の高い、高級フランス料理店 を指す言葉です。
元々はフランス語で「大きな家」を意味しますが、そこから特別な料理やサービスを提供する、一流レストランを意味するようになりました。
そして、この「グランメゾン」という呼び方は、主に日本独自の表現であり、本場フランスでは一般的にこのような呼び方はしません。

「グランメゾン」の特徴

一般的に「グランメゾン」と呼ばれるレストランは、以下のような特徴を持っています。

  • 料理
    伝統的なフランス料理の技法をベースに、最高級の食材を使った、芸術性の高い料理を提供します。

  • サービス
    専門的かつ洗練された、きめ細やかなサービスが提供されます。給仕長(メートル・ドテル)やソムリエなどが常駐し、お客様に最高のおもてなしを提供します。

  • 空間
    調度品や装飾など、内装にもこだわった、豪華で格式高い空間が演出されます。ドレスコードが設定されている場合も多いです。

  • 価格帯
    高級食材を使用し、高度な技術とサービスを提供するため、価格帯は非常に高く、コース料理で数万円以上することも珍しくありません。

  • 格式
    長い歴史と伝統を持つ店が多く、格式と伝統を重んじる傾向があります。

「グランメゾン」の使用例

  • 「特別な記念日には、グランメゾンでディナーを楽しみたい」
    特別な日に、高級フランス料理店で食事をしたいという希望を表す。

  • 「彼は、東京の有名なグランメゾンで修行したシェフだ」
    シェフが、格式の高い高級フランス料理店で経験を積んだことを説明する。

  • 「このレストランは、グランメゾンの名にふさわしい風格がある」
    レストランが、料理、サービス、空間など、全てにおいて最高級であることを評価する。

  • 「グランメゾンでは、しっかりとしたテーブルマナーが求められる」
    高級フランス料理店では、相応のマナーが求められることを説明する。

  • 「いつか、パリのグランメゾンを巡るのが夢なんだ」
    フランス本場の、一流フランス料理店を訪れたいという願望を語る。 (実際には、現地で「グランメゾン」という表現はあまり一般的ではありません)

  • 「彼は、ワイン選びにも詳しく、さすがグランメゾンのソムリエだ」
    ソムリエが、グランメゾンにふさわしい、高い専門知識を持っていることを表す。

「グランメゾン」と「ビストロ」、「ブラッスリー」との違い

フランス料理店には、「グランメゾン」以外にも、以下のような業態があります。

  • ビストロ (Bistro)
    カジュアルな雰囲気の、小規模なフランス料理店。家庭的で、比較的リーズナブルな価格で料理を楽しめる。

  • ブラッスリー (Brasserie)
    ビストロよりはやや高級感があり、レストランよりはカジュアルな雰囲気の飲食店。本来は、ビール醸造所を兼ねた飲食店を指す。

補足:「グランメゾン」は日本独自の呼称

先述の通り、「グランメゾン」という言葉は、本場フランスではあまり使われません。
フランスでは、格式や料理のレベルでレストランを特定する共通の呼称はあまりなく、シンプルに「レストラン(Restaurant)」と呼ばれるか、または「高級レストラン」を意味する「レストラン・ガストロノミック(Restaurant Gastronomique)」と呼ばれることが一般的です。
日本で「グランメゾン」という呼び方が定着したのは、高度経済成長期に、本格的なフランス料理を提供する高級レストランが登場し始めた頃と言われています。

「グランメゾン東京」の影響

2019年に放送されたテレビドラマ「グランメゾン東京」は、木村拓哉さん演じる型破りなシェフが、三つ星レストランを目指す物語です。
このドラマのヒットにより、「グランメゾン」という言葉が広く知られるようになり、高級フランス料理店を指す言葉として、さらに一般的に使われるようになりました。

タクヤ
「グランメゾン」とは、格式の高い、高級フランス料理店を指す言葉で、特に日本ではその傾向が強いです。
最高級の食材を使った料理、洗練されたサービス、豪華な空間などが特徴で、特別な日の食事や、大切な人をもてなす際に利用されることが多いです。
ただし、「グランメゾン」は主に日本で使われる呼称であり、本場フランスではあまり一般的ではないこと、さらに近年では、ドラマの影響で、この言葉の認知度が大きく向上したことも、理解しておくと良いでしょう。
この解説が、「グランメゾン」についての理解を深める助けになれば幸いです。

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