飲食業界における「ヤマ」とは、「品切れ」「売り切れ」 を意味する隠語です。
主に、食材やメニューが、その日の営業分として用意した分が終了した状態を指します。
「ヤマ」の語源
「ヤマ」の語源は、諸説あります。
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山の頂上に達すると、それ以上先がないことから、「終わり」「品切れ」を意味するようになったという説。
- 山を登りきると、それ以上は進めないことから、連想されたようです。
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「山師(やま)」「山屋(やまや)」から来たという説。
- 鉱山で働く人々(山師、山屋)は、目当ての鉱脈を掘り当てると、仕事を終えて下山していました。
- そこから、「ヤマ」が「仕事の終わり」「商売の終わり」を意味するようになり、転じて「品切れ」を意味するようになったと言われています。
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博打用語から来た説
- 博打で、その日の勝負を終えることを「ヤマにする」といい、それが転じて「終わり」「品切れ」を意味するようになったという説。
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遊郭で「愛想なし」を意味する隠語だった説
- 遊郭で、客に対して「遊女からの愛想が無い」ことを「ヤマ」と表現していたものが、転じて「品切れ」を意味するようになったという説。
いずれにせよ、古くから様々な業界で使われてきた隠語が、飲食業界にも広まったと考えられます。
「ヤマ」を使う場面
「ヤマ」は、主に以下のような場面で使われます。
- 食材やメニューが品切れになった時
その日の予定数が終了したことを伝える。 - お客様への案内
特定の商品が品切れであることを、お客様に伝える。 - スタッフ間の情報共有
品切れ情報を、スタッフ間で共有する。
「ヤマ」の使用例
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「人気メニューは、すぐにヤマになるから、多めに仕込んでおいて」
人気メニューは、すぐに売り切れるため、多めに準備するよう指示する。 -
「〇〇がヤマになったら、△△を勧めて」
〇〇が品切れになったら、代わりに△△を勧めるように指示する。 -
「今日は客足が鈍いから、ヤマは出なさそうだね」
来客が少ないため、品切れは発生しないだろうと予想する。 -
「週末は混むから、ヤマにならないように、しっかり準備しておこう」
週末は混雑が予想されるため、品切れにならないよう、十分に準備しておくように指示する。 -
「開店してすぐにヤマになるなんて、さすが人気店だね」
開店直後に品切れが発生するほど、繁盛しているお店を評価する。
「ヤマ」と関連する用語
- ラスイチ
「ラスト一個」の略。残り一つであることを表す。 - 品切れ/売り切れ
「ヤマ」と同様に、商品がなくなること。「ヤマ」は隠語。 - 完売
商品が全て売り切れたこと。 - 欠品
商品が不足していること。 - 終売
商品の販売自体が終了すること。
「ヤマ」を使う際の注意点
「ヤマ」は業界内の隠語であるため、お客様に対して使う際には、注意が必要です。 場合によっては、「品切れ」「売り切れ」などの表現の方が、適切でしょう。 また、お店によっては「ヤマ」という言葉を使わないところもあります。
飲食業界における「ヤマ」とは、「品切れ」「売り切れ」を意味する隠語です。
その日の営業分として用意した食材やメニューが終了した状態を指し、主にスタッフ間での情報共有や、お客様への案内に使われます。
「ヤマ」は古くから使われている隠語であり、その語源には諸説あります。
お客様に対して使う際には、誤解を招かないよう、注意が必要です。 この解説が、「ヤマ」についての理解を深める助けになれば幸いです。
その日の営業分として用意した食材やメニューが終了した状態を指し、主にスタッフ間での情報共有や、お客様への案内に使われます。
「ヤマ」は古くから使われている隠語であり、その語源には諸説あります。
お客様に対して使う際には、誤解を招かないよう、注意が必要です。 この解説が、「ヤマ」についての理解を深める助けになれば幸いです。