アミューズ

「アミューズ（amuse）」とは、フランス料理のコースにおいて、前菜の前に提供される、一口サイズの小品料理 のことです。
「アミューズ・ブーシュ（amuse-bouche）」、「アミューズ・グール（amuse-gueule）」とも呼ばれます。

• アミューズ・ブーシュ： 直訳すると「口を楽しませるもの」
• アミューズ・グール： 直訳すると「食いしん坊を楽しませるもの」

どちらも、ほぼ同じ意味で使われます。

「アミューズ」の目的

「アミューズ」は、主に以下のような目的で提供されます。

• 食欲を刺激する
  少量で、見た目にも美しく、味わい深い料理を提供することで、食欲を刺激し、その後の料理への期待感を高めます。
• シェフの技術や、個性を表現する
  小さな一皿の中に、シェフの技術や、創造性を表現することができます。
• 食材へのこだわりを伝える: 旬の食材や、希少な食材などが使われることも多く、食材へのこだわりを伝える役割も果たします。
• 話のきっかけを作る: 食事の始まりに、驚きや、楽しさを提供することで、会話のきっかけを作ります。
• 店側のサービス精神の表れ: 無料で提供されることが多く、店側から客への、歓迎の気持ちや、もてなしの心を伝える意味合いもあります。

「アミューズ」の特徴

• 一口サイズ: スプーンに乗る程度の、一口で食べられるサイズで提供されます。
• 少量: その後の料理の、妨げにならないよう、量は少なめに抑えられています。
• 見た目が美しい: 小さいながらも、見た目の美しさや、繊細さにこだわって作られます。
• 個性的: シェフの、独創性や、アイデアが表現された、個性的な料理が多く見られます。
• 無料提供が一般的: コース料金に含まれており、無料で提供されるケースが多いです。

「アミューズ」の具体例

「アミューズ」として提供される料理は、お店によって様々です。

• 野菜のムース
• 一口サイズのキッシュ
• 魚介のマリネ
• 生ハムを巻いたグリッシーニ
• 季節のフルーツを使った一品
• チーズを使った一品
• スープ
• カナッペ

「アミューズ」と「前菜」「突き出し」との違い

• アミューズ
  フランス料理のコースで、前菜の前に提供される、一口サイズの小品料理。店側からの、サービスとして、無料で提供されることが多いです。
• 前菜（オードブル）
  コース料理の最初に提供される料理。アミューズよりもボリュームがあり、複数の料理で構成されることもあります。
• 突き出し（お通し）
  日本の居酒屋などで、最初に提供される小鉢料理。席料の一部として、料金が発生するのが一般的です。

「アミューズ」の使用例

• 「最初のアミューズは、キャビアを使った一品です」
  コース料理の最初に提供される料理について説明する。

• 「このお店のアミューズ、いつも独創的で、驚かされる」
  そのお店のアミューズが、個性的で、印象的であることを話す。

• 「アミューズを食べて、シェフの技術の高さを感じた」
  アミューズを味わって、シェフの料理の腕前を評価する。

• 「今日はどんなアミューズが出てくるか、楽しみだね」
  その日のアミューズの内容に、期待を膨らませる。

• 「アミューズから、最後のデザートまで、全て美味しかった」
  コース料理全体の感想として、アミューズを含め、全ての料理が美味しかったことを伝える。

• 「ウェイターが、アミューズに使われている、食材について、丁寧に説明してくれた」
  料理に使われている食材について、給仕係が、詳しく説明してくれたことを話す。

「アミューズ」に関連する用語

• オードブル (Hors d’oeuvre): 前菜。
• アントレ (Entrée): 本来は、前菜を意味しますが、現代のフランス料理では、メインディッシュを指すことが多く、アメリカなどでは、メインディッシュを指すことが一般的です。
• プラ (plat): メインディッシュ。
• デセール (dessert): デザート。

語源

• アミューズ（amuse）: フランス語で「楽しませる」という意味の動詞”amuser”から派生した言葉。
• ブーシュ (bouche): フランス語で、「口」を意味する名詞。
• グール (gueule): フランス語で、「口、喉」を意味する名詞。