「白パカ」とは、映像の一部が瞬間的に白く点滅する現象、またはその状態を指す業界用語です。 「白パカ」の「パカ」は、画面が瞬間的に点滅する様子、いわゆる「パカパカ」する様子を表すオノマトペ(擬態語)です。
「白フラッシュ」や「白コマ」と呼ばれることもあります。
「白パカ」が起こる原因
「白パカ」が発生する原因は主に以下の2つです。
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素材の問題:
- フィルムのキズや汚れ: 古いフィルム素材を使用した場合、物理的なキズや汚れが原因で、その部分が一瞬白く光って見えることがあります。
- テープのドロップアウト: 昔のビデオテープで、磁性体の剥がれやテープの劣化が原因で、記録した画像や音声が部分的に消えてしまうドロップアウトという現象が原因で起こる場合があります。
- データの破損: デジタルデータであっても、データの破損によって一瞬白く表示されることがあります。
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機材の問題:
- 再生機器の不具合: 映像を再生する機器に不具合があると、正常に映像を読み込めず、一瞬白く表示されることがあります。
- 編集機器の不具合: 映像を編集する機器に不具合があると、編集点などで「白パカ」が発生することがあります。
- 中継回線のエラー: 映像を中継で伝送する際に発生する事があり、スポーツ中継やライブ映像等で稀に見られます。
「白パカ」が発生しやすい場面
- 古いフィルムやビデオテープを再生したとき
- デジタルデータが破損しているとき
- 映像の編集点で
- ライブ中継などで回線エラーが起きたとき
「白パカ」と「白飛び」「白バカ」との違い
- 白飛び: 画面の一部または全体が明るすぎて、白く潰れてしまい、ディテールが失われている状態。
- 白バカ: 「白飛び」が極端にひどい状態。
- 白パカ: 画面の一部が瞬間的に白く点滅する現象。
「白飛び」と「白バカ」は**「明るさ」の問題であるのに対し、「白パカ」は「時間的な変化」の問題**と言えます。
「白パカ」への対処
「白パカ」が発生した場合は、以下のような対処が考えられます。
- 素材の問題:
- フィルムやテープの場合は、状態の良いものに交換するか、専門業者に修復を依頼する。
- デジタルデータの場合は、データの修復を試みるか、バックアップデータを使用する。
- 機材の問題:
- 再生機器や編集機器を点検・修理する。
- ケーブルなどの接続を確認する。
- 中継機器の確認
まとめ
「白パカ」とは、映像の一部が瞬間的に白く点滅する現象を指すテレビ業界の用語です。主に、素材や機材の問題によって発生します。視聴者にとっては不快な映像となるため、編集や放送の際には注意が必要です。
この「白パカ」は、技術の進歩により、最近では目にする機会が減ってきました。しかし、古い映像素材を扱う際や、機材トラブルが発生した際には、今でも起こりうる現象です。 テレビ業界関係者はもちろん、映像制作に携わる方は、この「白パカ」という現象とその原因、対処法について理解しておくことが大切です。