「パイロット版」とは、新しい番組や企画を、本格的に制作・放送する前に、試験的に制作する番組 のことです。 主に、連続ドラマやレギュラー番組を開始する前に制作され、「試作版」「テスト版」 とも呼ばれます。
英語では、”Pilot Version”、”Pilot Film”、”Pilot Program”、”Pilot Episode”などと表記され、”Pilot”と略されることも多いです。
「パイロット版」の目的
「パイロット版」を制作する目的は、主に以下の点が挙げられます。
- 企画の検証
番組のコンセプトや企画内容が、視聴者に受け入れられるかどうか、面白さや実現可能性を探ります。 - 問題点の洗い出し
実際に番組を制作することで、制作上の問題点や改善点を洗い出し、本制作に活かします。 - スポンサーの獲得
完成したパイロット版を、スポンサー企業に見てもらい、番組提供の判断材料とします。 - 出演者やスタッフの適性確認
出演者の演技やキャラクター、スタッフの技量などを確認し、本制作のキャスティングやチーム編成の参考にします。 - 視聴率の予測
パイロット版を放送し、視聴率や視聴者の反応を調査することで、レギュラー化した場合の視聴率をある程度予測できます。 - 宣伝効果
レギュラー放送に先駆けて、単発の特別番組として放送することで、事前に番組の存在を告知したり、期待値を高めたり、などの宣伝効果を狙います。
「パイロット版」の種類
「パイロット版」は、その目的や公開方法によって、いくつかの種類に分けられます。
- 社内プレゼン用
テレビ局内や、スポンサー企業向けのプレゼンテーション資料として制作される非公開のもの。 - 放送用
一般視聴者向けに、単発の特別番組として放送されるもの。 - 配信用
インターネットなどを通じて、限定的に配信されるもの。
「パイロット版」の制作から放送までの流れ
- 企画立案: 新しい番組の企画を立案する。
- パイロット版の制作決定: 企画が承認され、パイロット版の制作が決定される。
- 制作準備: キャスティング、スタッフ編成、ロケ地選定、台本作成などの準備を行う。
- 収録・編集: パイロット版の収録、編集を行う。
- 社内プレゼン/スポンサー営業: 制作したパイロット版を、局内やスポンサー企業にプレゼンする。
- 放送/配信: 承認され、一般視聴者向けに放送または配信される。
- 反響調査: 視聴者の反応や、視聴率などを調査・分析する。
- レギュラー化の判断: 反響や、実現可能性を考慮し、レギュラー化するかどうかを決定する。
「パイロット版」の使用例
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「このドラマは、パイロット版の評判が良くて、レギュラー化が決まった」
試験的に制作された番組の評判が良く、連続ドラマとして制作されることになった経緯を説明する。 -
「来週、新番組のパイロット版が放送されるから、見てみて」
新番組の試作版が放送されることを知らせる。 -
「あの番組、パイロット版は面白かったのに、レギュラー化したらイマイチだったね」
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試作版は高評価だったが、レギュラー番組では評価が下がったことについて話す。
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「パイロット版の制作費は、通常の番組よりも抑えられることが多い」
試作版は、本制作よりも低予算で作られることが多いことを説明する。 -
「この企画、まずはパイロット版を作って、感触を見てみよう」
本格的な制作に入る前に、試験的に番組を制作してみることを提案する。 -
「パイロット版の視聴率が、レギュラー化の判断基準になる」
試作版の視聴率が、番組をレギュラー化するかどうかの、判断材料になることを説明する。 -
「今回のパイロット版は、ネット配信限定で公開される予定です」
一般放送ではなく、ネット配信限定で、試作版が公開されることを伝える。
「パイロット版」から生まれた番組の例
数多くの人気番組が、「パイロット版」を経て、レギュラー化されています。
- 「逃走中」 (フジテレビ系列)
- 「プレバト!!」 (TBS系列)
- 「マツコの知らない世界」 (TBS系列)
- 「しくじり先生 俺みたいになるな!!」 (テレビ朝日系列)
- 「ザ!鉄腕!DASH!!」 (日本テレビ系列)
企画の検証、問題点の洗い出し、スポンサーの獲得など、様々な目的で制作されます。 「パイロット版」は、テレビ業界において、新しい番組を生み出すための重要なステップとなっています。
この解説が、「パイロット版」についての理解を深める助けになれば幸いです。