ケツカッチン

「ケツカッチン」とは、テレビ業界や芸能界で、その後の予定が詰まっていて、時間が無い、または終了時間が決まっている状況 を指す言葉です。
主に、「撮影や収録を、決められた時間内に終わらせなければならない」 という意味合いで使われます。
もともと演劇や舞台、寄席などの興行で、時間制限や終演予定時刻を指して使われていた隠語でした。

「ケツカッチン」の語源

「ケツカッチン」の語源は、以下の2つの説が有力です。

  1. 「尻(ケツ)」+「カッチン」:
    • 「尻」は、物事の終わり、最後を意味します。
    • 「カッチン」は、硬いものがぶつかる音、または、時間や期限が迫っていることを表す擬音語・擬態語です。
    • この2つを組み合わせて、「終わりの時間が、カッチンと決まっている」 という意味を表しているとされます。
  2. 「結跏趺坐(けっかふざ)」+「尻(ケツ)」:
    • 「結跏趺坐」は、仏教における座法の一つで、足を組んで坐禅を組むことです。
    • 寄席や演芸場などで、次の予定(出演者)が、舞台袖で座って待っている様子から、時間通りに終わらせなければならない状況を「ケツ(尻)が結跏趺坐で待っている」と表現し、略されたとする説です。

「ケツカッチン」が使われる状況

「ケツカッチン」は、以下のような状況で使われます。

  • 撮影・収録
    撮影や収録の終了時間が決まっている、または後ろの予定が迫っている場合。
  • 生放送
    生放送の終了時間が決まっている場合。
  • 舞台・イベント
    公演やイベントの終了時間が決まっている、または次の公演やイベントの開始時間が迫っている場合。
  • タレントのスケジュール
    タレントの次の仕事の予定が迫っている場合。

「ケツカッチン」の使用例

  • 「このシーン、長引かせられない、ケツカッチンだから、巻いていこう!」
    後の予定が詰まっているため、このシーンの撮影を早く進めるよう指示する。

  • 「今日の収録は、ケツカッチンだから、NGは最小限で頼むよ」
    収録時間が限られているため、ミスを最小限にするよう出演者やスタッフに伝える。

  • 「すみません、タレントAさんが次の現場があるので、ケツカッチンでお願いします」
    タレントAさんの次の仕事の都合で、撮影や収録を早く終わらせる必要があることを伝える。

  • 「生放送でケツカッチンだと、本当にプレッシャーがかかる」
    生放送で時間制限があると、緊張感が高まることを説明する。

  • 「明日は朝から別の仕事でケツカッチンだから、今日は早く帰りたい」
    翌朝から別の仕事があるため、早く帰りたい事情を説明する。

  • 「この現場は、いつもケツカッチンで大変だ」
    この撮影や収録現場は、いつも時間制限が厳しいことを話す。

  • 「クライアントの意向で、納品日が変更できない。絶対ケツカッチンだから、スケジュールを厳守してくれ」
    クライアントの意向で、これ以上納期を延ばせないため、当初の予定を必ず守るように伝える。

「ケツカッチン」と関連する用語

  • 巻き・押せ押し: 予定よりも早く進行すること、または早く進行させること。反対に、遅れていることを「押し」「押してる」と言う。
  • タイムキープ: 時間管理のこと。
  • タイムテーブル: 時間割、予定表。
  • スケジュール: 予定、日程。

「ケツカッチン」を使う際の注意点

「ケツカッチン」は業界用語であり、一般的にはあまり使われない言葉です。 そのため、業界関係者以外の人に使うと、意味が通じない可能性があります。 また、「ケツ」という言葉が含まれているため、使う場面や相手には注意が必要です。

タクヤ
「ケツカッチン」とは、テレビ業界や芸能界で、その後の予定が詰まっていて、時間が無い、または終了時間が決まっている状況を指す言葉です。
主に、撮影や収録を、決められた時間内に終わらせなければならないという意味合いで使われ、業界内では頻繁に使用されています。
この解説が、「ケツカッチン」についての理解を深める助けになれば幸いです。

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