ヤマタノオロチンチン

2025年1月16日に X で突如トレンドしていた事がきっかけてひろまったネットスラングです。
この奇妙な言葉は、一見すると卑猥な印象を与えますが、日本神話に登場する有名な怪物「ヤマタノオロチ」を捩ったものであると考えられます。

ヤマタノオロチとは?

まずは、ヤマタノオロチンチンの語源と考えられるヤマタノオロチについて解説します。
ヤマタノオロチは、日本神話に登場する巨大な蛇の怪物です。
『古事記』では八俣遠呂智、『日本書紀』では八岐大蛇と表記されます。
高天原を追放されたスサノオノミコトが、出雲国で出会った老夫婦の嘆きを聞き、ヤマタノオロチ退治を約束するところから物語は始まります。
老夫婦には8人の娘がいましたが、ヤマタノオロチに毎年一人ずつ食べられてしまい、最後の娘も犠牲になろうとしていました。

ヤマタノオロチは、 8 つの頭と 8 つの尾を持ち、谷を 8 つも渡るほどの巨大な体躯を誇り、その体表にはコケや杉が生えています。
腹は血で真っ赤にただれ、目はホオズキのように赤く輝いているとされています。
スサノオノミコトは、知恵を絞り、強い酒でヤマタノオロチを酔わせて退治し、娘を救い出しました。
また、ヤマタノオロチの尾からは、後に三種の神器の一つとなる草薙剣が出現しました。

ヤマタノオロチンチンの起源

「ヤマタノオロチンチン」という用語の正確な起源は不明ですが、x で投稿された下記の投稿がきっかけでXでトレンド入りすることになりました。

「ヤマタノオロチ」は、日本神話の中でも特に知名度の高い怪物であり、その名前を捩ることで、面白おかしく、あるいは卑猥な意味合いを持たせていると推測できます。

ヤマタノオロチンチンの使用に関する注意点

「ヤマタノオロチンチン」は、あくまでインターネットスラングであり、公の場や目上の人に対して使用するのは避けるべきです。
また、文脈によっては相手に不快感を与える可能性もあるため、使用には十分注意する必要があります。
特に、日本神話や日本の文化に敬意を払うべき場面では、この用語の使用は控えるべきでしょう。

春画にかかれた「やまらのおろち」

江戸時代の春画 百慕々語 には「やまらのおろち」と呼ばれる同じくヤマタノオロチをモチーフにした妖怪が出てきます。

江戸ガイド https://edo-g.com/blog/2017/01/shunga-s.html/shunga-s38_l
【妖怪図鑑】新版TYZ
https://tyz-yokai.blog.jp/archives/1010654352.html

8本に分かれた巨大な男性器のような姿をしているのが特徴です。
先端からは何かが出ている棒も確認できます。

タクヤ

「ヤマタノオロチンチン」は、インターネットスラングとして近年広まった言葉であり、「ヤマタノオロチ」を滑稽化したり、卑猥な意味合いを込めて使用されることが多いようです。

公の場や目上の人に対しての使用は避け、文脈によっては相手に不快感を与える可能性もあるため、使用には十分注意する必要があります。

インターネットの普及により、言語は急速に進化し、変化しています。「ヤマタノオロチンチン」のような言葉の出現は、そうした時代の流れを反映したものであり、表現の自由と文化的な感受性のバランスについて改めて考えるきっかけを与えてくれます。

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